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駅のバリアフリー音響

March 4, 2017

 

駅のホームで流れている鳥の鳴き声。

これ、気にしたことがあるだろうか。

10年ちょっと前から少しずつ増えてきて、今ではほとんどの駅で採用されている。

いろいろ聴いて回ったら、鉄道事業社によって鳴き声が違うことがわかった。

でも「鳥の鳴き声」っていうのは皆同じ。

ホーム上の階段入り口上部にスピーカが取り付けられていて、絶え間なく流れ続ける。

ピーピーピーピーうるさくてしかたがない。

今ではずいぶん認知されてきたようだが、これは視覚障害者へのバリアフリー対策の一環で、

「ここに階段がありますよ」と教えてくれるもの。

それを鳥の鳴き声でサイン化しているのだ。

なぜだろうと思って調べたら、国土交通省の指針に「鳥の鳴き声を模した音響案内」

というのがあって、みんなこぞって鳥づくしになってしまった。

国の指導なので、急激に普及したんだろう。

 

 

こちらは、一般的なJRの駅で流れているもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはピンポーンというサイン音と併用しているタイプ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なるほど、理由はわかったが、でもうるさい。

対象者がいつ通ってもいいように、

絶え間なく鳴き続ける。

目立つように鳴き続ける。

耳に残るように鳴き続ける。

うるさい筈である。

冬にホーホケキョとか鳴かれたらたまらない。

 

ちなみに駅のバリアフリーとしての音サインには、もう一つ、

改札口の近くで鳴っている「ピンポーン」という音があるが、

こちらはまだシンプルで好感が持てる。

 

最近ではエスカレータもなにやらしゃべりだした。

「このエスカレータは○○方面ホーム行きです」ってあれ。

何をしゃべっているのか、何とかわかる程度のひどい音。

文脈も何だか変だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが本当に視覚障害者のためなんだったら、

「黄色い線の内側に」とは酷い表現。

「駆け上がったり、駆け下りたりしないように、、、」には

耳を疑ってしまった。

きっと、視覚障害者以外の人への注意喚起も兼ねているんだろう。

でもスピーカーには「目の不自由な方のために設置しております」って

わざわざ書いてあるんですけどね。

つまり、目的・手段・手法がゴチャゴチャになっているわけだ。

 

トイレもしゃべりはじめた。

「右は男子用トイレ、左は女子用トイレです」といって

「ジャバジャバジャバ」って水の音が流れる。

ひどい音なので、最初は水の音に感じない。

しかも「ジャバジャバジャバ!」のお尻が切れている。

聞いているとズッコケそうだ。

なぜこの音にしたんだろう。水の音なら色々あるだろうに。

センスを疑いたくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このような案内板の下にしょぼいスピーカが付いている。

音響もひどいが、点字のついた案内板も景観的にひどい。

 

駅によっては、「段差がありますので、ご注意ください」なんて言っている。

本末転倒。段差を無くすほうが先だろう、と叫びたくなってしまった。

 

ちなみにこのエスカレータ、トイレをはじめ、発車メロディなどは

交通バリアフリーの音サインとはいわないらしい。

こちらは音声ガイドという。

音サインは「物理的障害」、音声ガイドは「文化・情報面での障害」に対してとのことだが、

障害の種類の分類はいいとして、手段・手法に関しては統合すべきであろう。

 

話は戻るが、これってどこまでバリアフリーに役立っているんだろうか。

あの汚い、高域と低域をぶった切った低効率のスピーカから出る鳥の鳴き声を聞いたら、

頭が痛くなるんじゃないのかと心配だ。

視覚障害者は一般に比べて聴覚がとても敏感だからだ。

おそらく、音の指向性(方向)や帯域、音量などを福祉の観点から研究した結果なのだろうが、

なんだか納得できない。心が荒んでしまわないだろうか。

しっかり調べていないので無責任なことは書けないが、実際のところはどうなんだろう。

このままでは、ただでさえ音の公害化がすすんでいる駅の空間が

いろんな音で埋め尽くされてしまう。

改札内にはエキナカ商業施設もどんどん増え、暑苦しく閉塞感が漂う。

こんな駅を誰も望んでいないだろう。

 

騒音や商業的暗騒音など、もともとの駅の音環境整備が先であることは承知の上だが、

もっと粋なバリアフリー音響は考えられないだろうか。

もっとシンプルなサイン音で、音色や音程、リズムパターンを研究した上で、

導入すべきではないのか。

普通に聞いても耳障りにならず、視覚障害者にとっては分かりやすい、

センスのいい音づくりは十分可能だ。

なによりも音の公害になっては元も子もない。

視覚障害者以外が犠牲になる必要もない。

バランスのとれた音環境を考えた上でバリアフリー対策を試みる必要がありそうだ。

それはバリアフリーという視点ではなく、ユニバーサルデザインとして。

 

読んだ本の受け売りだが、デンマークのある福祉施設では、

施設内の方向を示す為のユニバーサルデザインとして木立を使っているという。

複数の施設と施設を結ぶ導線に違う種類の樹木を植えている。

樹木の種類が違うと何が起こるのか。風が吹いた時の葉音が違うのである。

つまり葉音の違いで視覚障害者は方向や位置を知ることができるというもの。

自然がつくる音サイン。さぞ景観も美しいに違いない。

しっかりと環境を考えている。素晴しい。

 

こんな環境演出ができたらどんなに素敵だろう。

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